日々のエッセイ
9.172016
地域の空き家、空き地などの聞き取り調査みたいなことも
部品組み立ての仕事をしていた知りあいの会社は、昨年、元茶工場を借りた。そこで、パート10名くらいで仕事をしている。なんと年間家賃が4万円。駐車場も30台くらいある。しかも、国道に面している。
まあ、そんな場所がいい。さがせば、みつからないこともない。で、散歩していると、事務所のちかくに、そんな倉庫があった。地主を探して、訪ねて聞いてみると、倉庫の所有者は別の人で、また訪ねていくことになるのだが。
地主の方は、たくさんの土地や山を所有している。しかし、いまの時代、宅地や山がたくさんあっても、苦労ばかりだという。宅地にしておけば固定資産税がかかる。雑種地にすれば、税金は安い。ということで、空き地に栗を植えたり、リンゴを植えたり。しかし、これとて放置できない。雑草対策も必要だ。いろいろ手間がかかる。
老いてくると、そういう仕事もたいへんだ。たくさんの土地があるだけに、もてあまして苦労されている。あそこの土地は、畑にするならタダで貸してあげるよ、と提案してくれた。
周辺の空き家事情も聞いてみた。新しくて立派な空き家があった。ここは、だれそれの所有だから今度聞いておいてあげる。あそこは、土地建物を600万円で売りに出したけど、売れなくて解体してしまったよ。その費用は200万円かかったそうな。
……など、いろいろと地域の情報にも詳しい。こんど、精密なマップを持参して、この空き家は、この空き地はだれの所有ですか、とお聞きしながら整理してみようかと思う。
まあ、散歩して立ち話の世界である。こういう仕事は、わりとおもしろい。茫洋としていた地域事情が、すこしずつ輪郭がはっきりしてくる。人の暮らし、生きざまなども、聞いていてなかなか面白いのだ。
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