日々のエッセイ

太陽光発電のはなしが2件

今月になって、太陽光発電のはなしが2件。ひとつは、耕作しながら、その上に太陽光パネルを設置するというもの。1反あたりの売電が150万円/年として、10年余で回収できる、と。もっとも売電は、いま21円になろうとしている(20年の固定)。
 
いろいろリスクがある。設備投資の費用の捻出。メンテの費用。廃棄するときの費用。なにより、農地を太陽光だけに利用するというのは、「農地法」の制限があって難しい。農地として耕作しながらという条件がむつかしい。なにしろ高齢になって、耕作しようというひとたちは、いなくなってきている。耕作したい若者たちに遊休農地を貸して、その上に太陽光パネルを設置というワザもないわけではないのだが。
 
もうひとつのはなし。きょう来られたのは、アメリカ人でアメリカの大きな企業だった。農地(農転が可能な白地の農地に限る)を貸してくれたら、賃貸料を払う。その業者が農転した土地に太陽光パネルを設置して、売電ビジネスをする。1反あたり5万円とか10万円の賃料が発生したとしたら、おいしいはなしかもしれない。
 
しかし、その業者が20年後に、ちゃんと廃棄までやってくれるのかどうか。業者がどこかに行ってしまって、地主が太陽光設備を廃棄せざるをえないとしたら、高額な費用がかかってくる。そのあたりの、担保はどうなるか。
 
耕作放棄地に太陽光という動きが、はやくなっている。新聞のチラシにも、太陽光に農地を貸してほしいというチラシが折り込まれていた。近所のデイサービスの敷地、あるいは工場跡地には、太陽光パネルが設置された。
 
ともあれ、ぼくが太陽光発電をやろうというのではない。あちこちの耕作放棄地をみていて、みなさん草刈りがたいへん。そのままでは、なんの利益も生まない。ならば、太陽光発電によって、現金収入の可能性はあるわけだ。
 
山里の風景の景観はわるくなるし、いいとは思っていない。ほんとうは、まちなかの若い人たちに、耕作放棄地を提供して、耕してもらうのがいいと思うのだが、しかし、これがむつかしい。
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