日々のエッセイ

老朽インフラと災害の費用

ぼくが暮らしている山里(浜松市天竜区)は、土砂崩れや橋の崩落などがよく起きる。今後、老朽したインフラの補修に、多大な費用がかかってくる。2年前に発生した春野町杉の地すべり・がけ崩れは日々、全国にテレビ放映されて有名になったが、補修工事にこれまで16億4千万円がかかっている。さらに予防工事などに6億6千万円かけるという。これだけで、23億円だ。

今年、佐久間町では、土砂崩れによる原田橋が崩落して二人がな亡くなっている。古い橋が崩落し、そのそばに建設中であった新橋も使えない。その建設中の橋には、すでに20億円を投じていた。この20億円は、無駄になった。これから、新しい橋をどこに架けようかと調査し、計画を練り、建設していくとなると、やはり、さらに数十億円かかることになる。

このようなことが、山里のいたるところで起きてくるだろう。そこに人が住んでいなければ、いくら崖が崩れ土砂が崩れ、橋が崩落しても放置しておけばよい。そんな場所はあちこちにある。ところが、そこに一人でも二人でも暮らしている人がいるとなると、放置はできない。なんとか補修しなくてはならなくなる。そのためのお金は、数十億円、数百億円になる。行政的には、限られた予算を考えると、補修などしないで、移転と新居の費用をお渡しして、まちなかに移住してもらう、そんなことも考えたくなると思う。難しい問題だ。

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