日々のエッセイ
10.52017
山の向こうに大きな満月がぽっかり。十五夜だ。
おさんくー、おさんくー。何度も言う。んん?なにを言いたいのかな……。ああ、そうか、お散歩いくー、と言っているのか。
あかりを肩車して、夜のあぜ道を歩く。山の向こうに大きな満月がぽっかり。十五夜だ。なぜか山越しの阿弥陀仏という風情を感じた。(本来は、阿弥陀仏は山に沈む夕日のイメージだけど)
お月さま、きれいだねーと言うと、おつき きえいー。きえいーと、あかり。
川の流れがざざざざーーー。草むらから、チンチロリン、チンチロリン。リーンリーン。ヒリヒリヒリ。秋の虫たちが、まだまだ元気に鳴いている。
どーんどーん、かかか、どどんがどーん。近くで、太鼓の響きがする。祭りが近い。
しばし歩くと、おうち かえうー、おうち かえうーと言い出す。ああ、帰りたいんだね。んじゃあ、帰ろうか。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
Copyright © 春野くらし
この記事へのコメントはありません。