日々のエッセイ

家さがしに来た医療法人があるが、いろいろ動いても、なんら報告なし。

家さがしに来られた医療法人がある。山里にワイナリーをつくりたいということで、30歳の女性を雇用し、その住まいをさがしているという。
山里でワイナリーとは魅力的な話である。ぜひ進めてもらいたいと、あちこち案内した。だが空き家があっても、なかなか貸してくれない。さいわい、小洒落た市営住宅が空いていて職場にも近い。若い女性にはよさそう。そこを紹介した。法人も女性も気に入っていた。だが、市の規定(課税証明とか、非課税証明とか)で入居がなかなか難しい。
そこで、市から指定管理を受けている公社の常務に話をしに行ったり、市役所や地元の協働センターにも伝えた。行政との面談もセットして、担当者も動いてくれていた。
9月からブドウ園の仕事が始まるということであった。が、その後、なんら音沙汰がない。
 
そうしたら、行政の担当者から、あの話は向こうが断ってきたと聞いた。雇用した女性を山梨で研修させることになって、この話は断ち切れになったという。なるほど。流れが変わることは当然ある。縁がなかったということで、それは仕方ない。
しかしだ。そんなことは、医療法人からこちらにひとつも報告がなかった。こちらは、どうなったのか心配もし、行政に規定を変えてまで動いてもらおうとしていた。けれども、彼らは行政にその旨を伝えていても、いちばん最初にレールを敷いたこちらに報告してこなかった。
 
これでは、「仕事の基本を踏まえていない」「礼節知らず」ということになるだろうか。ま、ぼくにもこういうことはあると思うので、もって他山の石としたいところだけど。
定住促進をしていると、似たような事例はいくつもある。たとえば、一日つぶし、さんざん山里を案内し、空き家をみつけて家主と面談してもらった。本人はいつ頃越してくるからと言ってそのまま放置。こちらにも連絡なし。家主からどうなった? と聞かれても、こちらはわからない。そうして一年後。人から聞いた話ではすでに別の所に住んでいた。こういうケースは、数例ある。
まあ基本、そんなもんだと思うようにしている。事務長には電話でその旨を伝えたところ、さっそく菓子折り持って謝りに来られた。あいにくぼくは、猛烈な草の中、バリバリと草刈りの最中。気が立っていて、一言三言でおしまいにさせてもらった。ま、一つの事例として記録しておこう。
 
かれらは、ぼくのことを不動産屋と認識していたかもしれない。ま、甘くみられていたということで、またしても勉強になってしまった。どうも勉強ばかりだ……。
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