日々のエッセイ
4.272017
山里の土地の売買は手間がかかる
山里の土地の売買は手間がかかる。実際と地積がちがっていたり、建物が未登記であったりする。さらに農地となると、なかなか手間だ。
Yさんが、土地と建物を買うことになった。土地は宅地と農地がある。農地は、買う人に「農家資格」がないと、取得が難しい。農地法で厳しく制限されているのだ。
農地を取得したいのであれば、「農家資格」をとらなくちゃいけない。そのためには、いろいろ関門がある。一定面積の土地の利用権を設定して、耕作する。1,000平米以上の耕作が必要だとか、農業委員会に事業計画を出して面接があったり、現地視察があったりする。農家資格がとれても、農地法第3条許可申請など書類が沢山必要だ。
その間に、農地が第三者に売買されると困るので、「仮登記」して押さえておく。農家資格がとれたら「本登記」するという流れだ。
実際には、農家資格がとれなくて、仮登記のまま放置されてしまうケースがわりとある。じつは、Yさんが買う予定の農地も、売り手の「仮登記」がついたままだ。
そうなると、その土地についている「仮登記」を抹消しなくてはならない。で、その人は遠方にいると、委任状やら印鑑証明やらが必要になる。
さらにややこしいがあった。土地の所有者が数か月に亡くなっていたことかわかった。なので、土地の相続の登記を待ってからということなる。それにはかなり時間がかかる。
ではどうしたらいいか。宅地と建物は登記できる。農地は未登記のまま使わせてもらうことにする。過疎地だし、その農地が、売りに出されることはけっしてないだろう。それが適当かなあと思う。
山里への定住促進の事業をすすめていくなかで、こんなことがよくでてくる。
今月は、二人の移住者に対して賃貸契約書を2通つくってさしあげた。昨日は、登記関係で調べることがあって、法務局やら役所の資産税課に出かけたのだった。ま、乗りかかった船である。
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