日々のエッセイ

田んぼの仕事 いろいろたいへん(2)

楽舎の田んぼは、機械力じゃなくて、仲間力で乗り切っていくことになる。いまはメインの仲間5名でやっている。スポットで〈まちなか〉のひと、地元のひとが手伝ってくれている。

田植えも稲刈も、手動式の機械だ。なかなかボロで、修理費がかさむ。さあはじめるぞというとき、動かないときも多い。ことしは、さいわい良質の稲刈り機(バインダー)を安く手に入れることができたのでスムースだ。稲を刈ることと、紐で束にして排出してくれる便利な機械だ。

稲の束は、稲架掛(はざかけ)といって天日干しをする。そのために、木の切り出しと組み立てに、かなり手間がかかる。架台の三脚だけでも、200本ちかく竹を切り出さなくちゃいけない。

しかし、こうした作業も仲間がたくさんあつまれば、たのしいし効率がいい。むつかしいのは、天候だ。「その日にやるよ」ときめていても、雨が降ったらできない。ことしのように雨が続いたら、田んぼがぬかるんで、日にちがきめられない。前もって、「いつ稲刈やるよ」と告知できないので、参加者を募るのがむつかしい。

田んぼをつづけるためには、たくさんの仲間をあつめられることが最大の要件だ。しかもそれは、たんなる労働だけではなくて、楽しみとしてやれればすばらしい。それでないと、つづかないからね。

ちゃんと参加費をとって、ワークショップとしてやっている団体もある。あるいはオーナー制度として、自発的に参加してもらうやり方もある。このあたりは、いろいろ工夫してみたい。

ことしの稲刈は、これまで4回行っている。参加者は述べ30名。総労働時間は170時間になる。稲刈のための機械の整備、細かな準備の時間は入れていない。

ちなみに、これまでの田んぼ仕事の総労働時間は1,225時間となっている。参加者の延べ人数は471人だ。

あと田んぼ1枚のこっている。稲刈が終わって一か月ほどの天日干しをして、脱穀となる。ちなみに、昨年の脱穀には仲間4人で1週間。総労働時間は160時間もかかっている。脱穀機を借りに行く、運ぶための三脚づくり、運搬、整備、試運転、不調な所を直す。そしてはじめて、脱穀。さらには、機械の収納。素人なのでとても時間がかかった。

田んぼ仕事は、ひとつひとつがプロジェクトみたいなものだ。一つ行って、いろいろ失敗して学んで次に活かしていく。また仲間が増えていく。あるいは去っていく。そんなことの繰り返しだ。

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