日々のエッセイ

インド人の数の数え方のことを聞いた

インド人の横田スワリナリさんが、ご主人とともにあそびにきてくれた。夫の実家が春野なので、ついでにいつも寄ってくれる。かのじょからインドの宗教のこと、仏教のこと、ものの考え方を教わるのはとても楽しい。

インド人は数学が得意だ。なにしろ「ゼロ」を発見した国だ。ゼロの概念があることで、「位取り」が可能となる。ゼロは、スンニャータ。すなわちNothingness(なんにもないこと)、Emptyness(空っぽなこと)。でも、それは無限の可能性に満ちている。なので、スンニャータは空(くう)と漢訳された。

さてきょうは、インド人の数の数え方のことを聞いた。日本だと、手を開いて親指を折って1。人差し指を折って2。中指を折って、3。これだと片手で5まで。あるいは、ひらいて10まで。

インド人の数え方は、ちがう。指の関節を親指で数えていく。親指を小指の付け根に当てて1。親指を小指の第二関節に当てて2。小指の第一関節に当てて3。親指を小指の先に当てて4。親指を薬指の付け根に当てて5。指を薬指の第二関節に当てて6。こうして、最後は親指のシワを数えて、20までカウントできる。

そうして20までカウントしたら、20進法となって、左の親指を小指の付け根に当てて、イチ(20単位)。そして、また数えていくと、すなわち20を20回数えるので、400までカウントできることになる。なるほど合理的。

日本人は、人の頭数を数えときに、人差し指で一、二とやるが、とても失礼なことという。たしかにそうだ。指差すのは、失礼だ。そうして、その数え方は、家畜などを数えるときのものという。

インド人は、人の頭数を数えるときには、指の関節を親指で数えていくというやりかたでカウントするという。片手で、20までの数を示すこともできる。たとえば、中指の第一関節を親指の先で押さえれば11だ。なるほど。

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