日々のエッセイ
9.112015
竹のアーティストが、移住相談に
竹のアーティストのゲンさんと平沢さんが、移住相談に来訪した。平沢さんは、水窪在住、NPO法人Willの理事長として活躍。ゲンさんをぼくに紹介するために同行された。ゲンさんは、竹を編んでバッグを作っている。横浜高島屋、石川県立伝統産業工芸館、スイスジュネーブなどで個展を開いている。いま注文しても製品は3年後になるほど。竹を切り、乾燥させ、燃やしたりするので、なるたけ隣家から離れた山の中で暮らしたいという。
山奥がいいというのだが、あまりの山奥でも暮らしがたいへん。ほどほどの里で、自然の豊かなところ。そうなると、川上や勝坂あたりがよさそう。だが、川上への道は、豪雨のために道路の路肩が崩れて不通。なので、小石間、植田、勝坂、石切方面の空き家を案内した。土地を買って自力で家を建てるという選択肢もあるよ、と十割そばの一休さんを紹介。一休さんは、自力で家を4棟も建てた(一つはギャラリー)。「犬小屋を作ることができたら、家も作れるよ」といとも簡単に言う。おいしい天ざるをいただきながら、三人で話が弾む。平沢さんの語りが楽しいので、笑いがたえない。あっという間に2時間がたつ。
さて、案内の開始。あそこも空き家、ここも空き家。空き家ばかり。でも、なかなか貸してはくれない。タダであげてもいいよという植田の空の空き家は、さきの豪雨で雨漏りしてた。このまま放置したら廃屋だ。改修は大掛かりだけど、まだ可能性はある。勝坂は、空き家ばかり10棟以上みてまわる。しかし、家主とのアプローチに時間はかかる。森山集落の桐沢さんを訪ねると、「ぜひ住んでください。土地をタダでさし上げます。ちかくに家を建ててください」と大歓迎。この集落、2世帯しかいない。桐沢さんは一人住まい。近くにいい人が住んでくれたら、安心だ。限界集落の石切も案内。風光明媚な渓流の美しい隠れ里だが、土砂崩れなど懸念も多い。ともあれ時間はかかる。
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