日々のエッセイ
2.182019
インドネシア人の家族7人が、山奥の過疎地に移住してくる
インドネシア人の家族7人が、山奥の過疎地に移住してくる。しかも、仕事を創出するために。
磐田市の山間部にある万瀬(まんぜ)の集落。ぼうらや(集落の所有するレストラン)で集会をおこなった。村人全員に集まってもらい、彼らを紹介した。
目的は、ハラール(イスラム教徒のための食品)製造のためだ。そのために、万瀬の集落の所有する食品加工場(ヘリポートがある)を使わせてもらいたい、ということだ。
ハラールの食品は、すでに全国から注文があり、2月からフル回転で仕事が始まる。
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浜松のまちなかと沖縄に暮らす家族7人全員が、山里に移住することになりそう。みな若い。両親50代、子どもたちは20代。長男(沖縄に暮らし、2人の子供あり)、そして次男と三男。いい空き家が見つかれば、トントン拍子だ。
今回、両親は仕事で参加できず。次男と三男の二人が参加した。長男は、沖縄からケータイからスピーカ機能で参加。今月末には、彼ら全員と集落のみんなと、インドネシア料理を食べながら交流する機会をつくる。
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この話は、2ヶ月前、友人のディマスさん(沖縄在住)とイスラム教について、やり取りをしていく中で、でてきたことだ。
その話を、山暮らし倶楽部の杉山さんに伝えた。杉山さんはいま、「ぼうらや」(万瀬という集落にあるレストラン)のよみがえりに動いている。そこで、集落のリーダーたちと、事前に打ち合わせをし、今回、集落の全員に集まってもらったという流れである。
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ポイントをまとめると、こんな感じ。
①舞台は衰亡しゆく山間部の過疎地。
②そこに、若いインドネシア人家族7名が移住してくる。
③集落の全員とインドネシア人と定期的な交流会をつくる。
④「仕事」を持ってやってくる。日本に暮らすイスラム教徒に向けての食品製造と販売だ。
⑤集落所有の食品加工施設を使わせてもらう。集落の全員が了解した。
⑥昨年、閉店となった集落のレストランを蘇らせる動きにつながる。
⑦インドネシア人のツアー、あるいは技能実習生などの滞在の場として展開していく可能性。なにしろインドネシアは、人口2億5千万人。
⑧彼らの敬虔なイスラム教徒であり、真摯な信仰のあり方・生き方が山間部に伝わる。
⑨全世界のイスラム教徒は、16億人。日本のアピールにもつながる。
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万瀬ブランドのハラール食品を作るのも、おもしろい。製造と販売だけではなく、ハラール認定の組織づくりにも展開していく。
ぼくのビジョンとしては、やがては春野にある9千坪の土地だ。そこには、レストラン、居宅、宴会場、多目的ホール、ロッジ10棟と施設があめ。モスク、イスラムレストラン、イスラムスクール、モスリムの土葬の墓場、インドネシア人の実習生の居宅など、可能性はどんどんと広がる。いま地主と交渉中。
そちらに縁があれば、インドネシアやイスラム諸国と春野の交流の場になる。山間部での異文化交流、外国人の若い力が発揮される。これからの日本の新しい潮流のさきがけになるかもしれない。
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