日々のエッセイ

楽しそうに改修に取り組んでいる

先月、ちかくの空き家を紹介したSさん、楽しそうに改修に取り組んでいる。近隣に挨拶、この集落と隣の集落の自治会長にも紹介した。

ロケーションはとてもよい。見晴らし、風通し、日当たりは抜群。2階建ての5部屋。敷地は広い。クルマが8台は置ける。カモシカが庭に現れるような林だが、まちなかにも近い。ちかくに食堂もある。寿司屋も飲み屋も。ちいさなスーパーもコンビニも。診療所も、郵便局も。

しかし、すぐに住めるという状態ではない。電気工事の手配、水道工事も必要。シロアリに食われていた一つの部屋の補修。大きな納屋の屋根の補修。草刈りやら鬱蒼とした木を伐ったり。風呂は、しばらくは、図書館の向かいの町営の大きな浴場に(200円)。

こうした補修や改装をすること自体が、とても楽しいことだと思う。まった好き勝手にやってもらって構わない。

山里の空き家の問題。お金と手間と労力をかけて補修したあとで、家主から返してほしいといわれるケースがある。貸してくれた家主が亡くなって、遺族から返してほしいというケースもでてくる。

ぼくの知り合いだけでも、この2年で、家を返してほしいというケースが3件もあった。何百万円もかけたのに、そのまま見捨てざるをえないことになる。自己責任でやったことなので、補修費用など、請求できるはずもない。ちゃんと契約も交わしていない。

なので、Sさんの場合、10年住んだら、そのまま譲渡する契約とした。これなら安心して、自分の思いのままに補修や改装もできるわけだ。

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