日々のエッセイ
10.12015
ほんらい行政の仕事
家が決まり、引っ越し準備中の移住希望者に「よそ者を受け入れたくない」と伝えた自治会があった。「移住者の1人あたり10万円の支援金を自治会にだす」という制度がありながら、申請した自治会は、41自治会のうちたったの2つ。4%であった。
これが、春野町の移住者受け入れの実情だ。最近の2つの事例だけをみると、この山里にあっては、移住者を受け入れることに消極的、あるいは懸念や拒否感を抱いているようにもみえる。
住民が「よそ者」を受け入れたくないのであれば、それは仕方がない。「自らの選択」ということになる。過疎化が進み、このまま放置していけば、集落は独居老人ばかり。空き家が増えて、やがて廃屋になっていく。ますます生活の便利さは低下する。0やがては集落は消滅。そういうことになる。
打つ手はあるかというと、そうかんたんではない。これは住民の意識がかわることがたいせつなので、時間がかかる。たとえば、移住者がきたことで活気がでる。そういう事例を積み重ねていく。いま活躍している移住者の暮らしぶりの広報をおこなう。移住者との交流の機会をもつ。いろいろとある。そのためにNPO法人楽舎としては、事業展開していくつもり。「春野新聞」の発刊。移住者と地元の交流のための講座やコンサート、イベント。移住相談会・空き家相談会、移住者めぐりの企画、など。
でも、こういうことは、ほんらい行政の仕事。行政はなんといっても予算がある、権限がある、人材がいる。行政でなければできないことがたくさんある。それは別に述べたい。
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