日々のエッセイ
7.272015
山里では、ガソリンスタンドが次々と閉店している
山里では、ガソリンスタンドが次々と閉店している。価格競争による利益率の低下が要因だろう。山里のスタンドは、まちなかよりも10円以上も高いので、なかなか利用しにくい。いまは細々とやっているけど、いつやめるかわからない。そういうところが、近所に数店ある。
きょうガソリンを入れたところは、夫婦で経営していて、ともに80歳を超えている。動作もゆっくりだ。とっても親切でお話していて温かい心が伝わる。ほかよりも高くても、気持ちがいいのでよく利用させてもらっている。でも、「わたしたちはいつやめようか、どうしようかと毎日、話しているんですよ」と言っていた。
価格競争の利益率低下以外にも、いろいろ要因がある。たとえば、地下タンクは古くなると使い続けることができなくなり、入れ替えるか内部コーティングなどで対策をしなくてはならない。設備投資には、最低数百万円もの費用がかかる。とうてい、それを回収できる見込みはないので、やめていくということもある。
しかし、閉店するとなると、冬の灯油の販売や農機の燃料など、近所のお年寄りたちは困ることになる。ガソリンスタンドというのは、山里のいわばライフライン。これがなくなると、山里の暮らしが成り立たなくなってくる。
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