日々のエッセイ
7.12015
二組の移住相談
激しい雨の中、きょうは2組のお客さんが来訪。宮大工の学校を作りたいと、廃校や木工所を探している高田棟梁。東京の町田市から来られた。先月は、ぼくが東栄町(愛知県)と水窪町の廃校や木工所を紹介した。きょうは井口園さんの案内で、春野山の村などを訪問。その帰りに寄ってくれた。まあしかし、このプロジェクト、思いはあっても、なかなか具体的には進まない。本人も高齢だし、過大な投資もできない。廃校やつぶれた製材所を借りたとしても、維持管理にはヒトもカネもかかる。けれども、いろいろな出会いからスパークして急に発進することもある。ということで、木工と家具彫刻、畑作りの達人、森町の創藝舎の入澤さんを紹介して、井口さんに連れて行ってもらう。
つづいて、戸村さんが来訪。ご主人はドイツの方で、スイスに20年近くお住まいで、夫の転勤で浜松に来られた。天竜区の森が気に入って、ぜひ住みたいという。なかなか適当な物件がない。けれども、出会いによって、スムースに移住が進むこともある。まずは春野でのいろいろな方の暮らしぶりをみてもらうことにした。
まず、自力で家を3棟つくり、ギャラリーも建てたそば処一休の青木さん。続いて、昨年、移住して庭にニワトリを放し飼いして菜園とお茶づくりを楽しんでいる玉木さん(1枚目の写真の左、脚立に登っている人)。移住にあたって、楽舎が土地探し、農家資格取得のお手伝いをさせてもらった。いまは毎朝、一緒に田んぼ仕事をしている仲間だ。お隣の福山さんの間伐材でつくった高床式の3坪住宅(2枚目の写真)。続いて、移住14年で自治会長をされている松本さん(3枚目)。谷底から間伐材を引き上げて製材し、ひとりで家を2棟建てた、という達人。すてきな広葉樹と花の咲く庭がある。
こうして 具体的に人と人との出会いによって、こんなふうに暮らしていける、こんな自然とのつきあい方があるということが、わかってくる。春野には、すてきな人たちがいて、ゆるやかで楽しそうなコミュニティがある。それが、住んでみたくなる一つの大きな要件になっていくと思う。
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